2012年6月19日火曜日

悪魔潰し

中国人は誰でも基本的に日本が嫌いだけれども、昆明では特に、日本人を怖がる人が多い。どこの人?と聞かれて日本人、と答えると、「怖いからもうこの店には来ないで頂戴!」と泣き叫びそうになるおばさんがいる。ともかく見たくないらしい。そして、見なくて済めばそれが幸せだと思っている。昆明は日本人が少な過ぎて誰も実際の日本人を知らず、日本人は悪魔であると信じて疑わない人に何を言っても無駄な気もする。案外、戦時中に壊滅状態にされた重慶や南京に住んでいる(いた)人たちの方が、直接目の前にいる日本人を甚振らない気がするのは何故だろう。

昆明には、バスの中で、吊り革と言うか手すりにぶらさがって、座っている日本人を思い切り蹴る小学生がいる。何度も蹴るので、その場から逃げる為に次のバス停で降りようとすれば、バスの運転手がreechoが降りる直前にドアを閉めてしまう。reechoの荷物がドアに挟まれた(体が挟まれる寸前な)状態を見て、周りの人間が「ざまあみろ」という目を向ける。皆が一斉に日本人への虐めを称える雰囲気が、この近辺には有る。子供だったら許されると思ってか、日本人への虐めは小さな子供にやらせる雰囲気もある。日本人を切り殺す真似をするとか、おもちゃの鉄砲を向けるとか、子供の悪ふざけに大人が便乗って結構凄いよ?

で、やっぱり大人も凄い。 中国銀行の窓口にて。


reechoは、一応戸日本人女性な筈なのだけれど。どのように「いじられる」かが全く分からないのが中国の凄み。

何ヶ月か後になって顧客情報の変更を願い出たら、別の従業員(見習い中)が処理しながら真剣にショックを受けていた。こんな間違いは有り得ず、パスポートが別人の物に違いない、と初めは言っていて、基本的な顧客情報は変更しないように指導されているらしかった。しかし。有り得ない間違いをして「日本人で遊ぶ」のが中国人の特質らしい。個人的な嫌がらせだけでなく、不特定多数が日本人への嫌がらせに協力してくれる。皆で「いけず(通せんぼ)」をする等は日常茶飯事。 2月に交番へ住所を届け出た際にも、名前の入力をわざとらしく間違ってくれる。AKAHOPIではなくてAKAHORIですけど、と指摘すると、受付のおばさん(婦警さん)数名が、待ってましたとばかりに皆でガハガハ大喜びしてくれる。そのままにしておいたら、等とお気楽過ぎる対応をされてたじろぐ日本人に大喜びする中国人。要するに彼らは、日本人を困らせられたらそれだけで非常にHappyなのである。

日本人が珍しい昆明ではまだまだ、日本人を見つけ次第いっしょうけんめいに困らせようとする人が多いんだよね、本当に。日本人が多くなれば、いちいちからかっているのが面倒臭くなってくれるんじゃないかと思うのだけれど。

2012年6月6日水曜日

直ぐ帰ります。


授業中に先生が、reechoの発する中国語について「何言ってるんだおまえ、え?」を連発する。要するに発音がはっきりしないのだが、ともかく個人的に学習意欲を失わせる指導をしてくれるので正直苦しい。「日本人はさっさと日本へ帰れぇ~」な態度を一切崩さない中国語の先生は、一人が黒龍江省出身の雲南師範大学、一人が雲南省出身の雲南大学の、どちらも現役女子大学院生である。1週間4hの授業で100元/週という値段で働いているらしい。安かろう悪かろうではないけれども、日本人には中国語を学んで欲しく無い、中国を理解するならば日本人への憎しみだけで充分、という態度しか示さないので参る。ま、普通の中国人が普通の感覚を表現しているということで、あえてプロが公平に日本人に接するより勉強になると考えよう。

reechoは油を使った料理が苦手だけれども、油を使わない料理は昆明の外食産業および学生食堂に殆ど存在しない。学生寮では、こっそり部屋で作る学生も多く、寮母さんが発見すれば直ぐに調理器具を没収するので、皆バレない様に注意して調理している。reechoも炊飯器でラーメンというよりうどんの様な物を作って食べているが、やはり毎食毎食こそこそと調理するより堂々と料理したくなり、最近アパートを借りることを計画した。ただ料理を作りたいだけだれども、とりあえず部屋を借りないといつでも入って調理して良いということにはならないので、近くの部屋を探すことになる。ルームシェアの募集広告を「58同城」で探し、電話をすると相手が雲南民族大学の日本語教師だと言う。しかし「日本語がわかりますから日本語を喋ってください」と言うけれども、ともかく日本語が上手くない。やっとこさ日本語検定一級合格ラインと見えたので、たまたま知り合いになった雲南民族大学の日本語教師(日本人)に電話して問い合わせて見ると、本当にその彼女は雲南民族大学で日本語教師をしていると言う。「ただ」に「無料」の意味があることを知らない、「草の根・木の根」の「ね」の意味が分からない、風呂場で足を示しながらも「はだし」が「赤脚」であることに気付かない、本当にあれで大学教師が務まるのかと驚いたが。それでもreechoの中国語よりは彼女の日本語のレベルの方がまだマシなので、日本語が分からない中国人よりは交流が楽だろうと思ったところ、それが大きな間違いだった。彼女はそもそも日本が大嫌いで、日本語を学ぶ気持ちも無いらしく、それ以前にその部屋を又貸しすること自体が触法行為で、いくら言葉が分かっても話してはならない要素が多過ぎた。reechoが、「契約書を派出所に届け出ないと宿泊許可が下りないので、法律的に有効な契約書へのサインをお願いします」と言うと、「へっ?何?何のことですか?」と突然に話を遮り、reechoに話をさせないように頑張る。reechoが話し出すと別の話をしきりに喋る。人の話を全然聞かないと言うか、聞こえない・分からないふりをする。ともかく又貸しには大家主さんの許可が要る、と言ったら、早速連絡して許可を貰ったらしい。契約書もきっちり作成してサインしてはくれた。しかし、後日大家主さんがアパートに来た際の帰り際、大家主さんと二人だけで話をしてみると、実は、この物件は又貸ししてはならないものなのだとはっきり話してくれた。

本人の前では、「彼女(大学教師)だから特別に許可したのだし」とか彼女を尊重するそぶりをしていたけれど。三人で住むのに家賃も管理費もきっちり三分割しつつ、共有スペースを自分の持ち物で埋め過ぎている、他の人が使うスペースが無いと言ったら、私が借主として借りている家なのだから私が自由に使うのは当たり前、不満があるなら出て行け、と大家主の前で言う。契約前にはリビングルームは全く使わないから自由に使ってくれて良いなどと上手い話をしていたのだが、キッチンも彼女の物以外は何も置けない&調理出来ない状態になっている。要するに全てが口から出任せと言うことで、中国人との口約束は絶対に信じてはならないのであった。「じゃあ出て行きます」と言ったら、出て行く前に壊れた扉を直せと言う。reechoの部屋はボロい木の扉だったのだが、契約した翌々日に壊れている。壁に釘で打ち付けてあった柱が外れ、蝶番で繋がれた扉ごと倒れて来たのである。壁が1cmほど割れて釘が抜けている。元々壁が割れていたとしか思えなかったのだが、「ドアが壊れたのでドアを外してカーテンにしても良いですか」と言ったら「それで良いです」と言うので、ドアを外してカーテンを付けた。元々あったベッドも床が凹んでベコベコなのだが、その凹んだ床も出る前に元通りにしろと言う。使っていないのに何故直さなければならないのか。元々壊れているものを元通りにしろとはどういうことか。喧嘩の翌朝、「日本人とは文化が違うから一緒に住みたくないので出て行ってください」と電話が掛かって来た。出て行くので既に支払った3か月分の家賃を返してください、と言ったら、支払った家賃は返さないと言う。それならば3ヶ月間きっちり使わせてもらいます、と言いつつ、警察に行って住所変更届を出しながら事の次第を話すと、全額返金させるから直ぐに宿舎に戻りなさいと言う。扉とベッドについても、まだ入居していない人間が修理費を出す必要は無いと言う。それで、結局警察の言う通りにすることにした。「貴方の喋る中国語は分からない、意思疎通不可能」と自称吉林省出身の彼女は言うのだが、警察は、「全部分かった」と言ってくれる。やはりちゃんと話を聞いてくれるのは警察官しかいない。6月1日から借りる予定で5月27日に契約していた内容を、結局1日たりとも入居することなく、1度も料理することなく、6月5日に解約。2.5ヶ月分の家賃と2か月分の管理費合計1236元を返金させて退去した。半月分の家賃は、こちらの迷いが理由と言うべきか。彼女はずっと一人でまるごと家賃を払い続けるだけの経済力が無いと見え、それでなければあれほどヤクザな気迫で家賃を要求する理由も無いと思え。「それが普通」と言われても不思議は無い程にヤクザな脅しをする中国人は多いけれど。警察も、相手が大学教員ということもあって、無職で身元不詳な日本人の味方をしたくないと言う態度をあからさまに示し、それで承諾することにした。

どうしてreechoが身元不詳と見られるのかというと、理由の一つは、あまりにもパスポートの顔と違い過ぎるから、ということがある。どう頑張ってもお前、パスポートの顔とは別人じゃないか、という話。中国人の偽造パスポート及び国内の身分証等は積めばエベレストを越えそうな程あるし(?)、日本人も同じように偽造すると信じている。警察が、身元不詳な日本人を馬鹿にしながらガハガハ笑っていた。

中国人と契約する場合には、中国人に不利な内容について全く気付かないようにさせられることが多いので、注意が大事です。何故、そこだけチェックしなかったのだろう、と後になって不思議になる場所に欠陥があったり。中国人は、自分が人に気付かれたくない箇所を気付かせない(超)能力が極めて高いので、要注意であります。いわゆる隠れ身の術と言うか、隠し物の術と言うか。その、自分に不都合な物を隠す(超)能力が高い人ほど、その他の能力では考えられない大事な仕事を任せられていることが多いです。本当に。