2011年5月19日木曜日

やぶへび

reechoも知らなかった藪蛇の意味……。
LUST,CAUTIONをレンタルショップで借りて見た。旧作だから1週間(7泊8日)でレンタル料は100円。インターネットで不正ダウンロードを試みたのだが、楽に見られる場所が見つからず、QVODでは音声が出なかった。

昨日は変な夢を見た。北京の社長が秘密工作員で、reechoを殺そうとしている夢である。「色,戒」をちょっと真面目に見過ぎたせいか。中国人は、日本人より超能力者が多いと思う。東洋医学も第六感によるものが多いのだが、武術にも様々な流派があって気功集団も多く、reechoが知る中国人で少なくとも6人は、目の前にいない人物の動向が分かる所謂透視能力を持っていた。一人はreechoの住む市内で働いていた中国人研修生で、少林寺拳法のメッカ近隣で生まれ育ち武術に精通していて、普段はふにゃ~んと優しく極めて温厚で体格も頼りなく、武術を使いこなすとは到底思えないのだが、本人が見えない・聞こえない遠隔地で人が何をやっているのか、憶測不可能なものをいちいち言い当てるのである。もう一人は上海で太極拳を教えていたおじいさんだった。背中に目があると思うくらいに自分の背後の人間の動きを読む人で、あれなら遠隔地でも可能だろうな、とreechoは思った。もう一人はreechoが居候した中国人、ドアが開く前或いは電話を取る前から相手がどんな人なのか、その人となりが分かると言っていた。要するに、会わなくても良いのである。後は、フラワーズのコンサート会場前で見知っただけのreechoとは極めて縁の薄い人たちなのだが、見えない・聞こえないことを当たり前の様に口にする人が中国には不気味なほど多い。

中国人は、少なくとも日本人よりは嘘つきが多いので、本当に北京の社長が社長なのか、去年は何度か本人が経営していると言う会社に電話して聞いて見たりした。残念ながら本当に工場のオートメーション化を進めている中小企業で、主力はベルトコンベアー等の工場内設備、世界の工場として進化を続ける中国で、この手の会社が儲からない訳が無い。社長の伯父さんは中国屈指の製鉄工場を運営しているとかで、どうやら親族一同が大金持ちらしかった。いや、どこまで本当か分からないんだけどね。それで、どうしてreechoとの縁を切らないのか、どうして迷惑だと言って追い払わないのか考えたのだが、要するにreechoを殺すのが目的だからではないか、と変な憶測を立てて見た。社長には何の利益も無いのになぜreechoに近づき、reechoが迷惑を掛けるばかりなのになぜまだ関係を切らないのか、reechoから言わせると単に不気味なだけなのである。

遠隔地で人の心を動かすとか、自分が見えない・聞こえない場所の人に何かメッセージを送るとか、社長は得意じゃないですか?と聞いて見たら「そんなこと出来ないね」と素っ気無い。社長なら随分やっていると思いますけど、と言ったら「君が可笑しいんじゃないの?病院に行って見てもらったら?」と。reechoが精神異常者ということで片付けるつもりらしい。しかし、やはり北京の社長は、遠隔地の赤の他人まで操り人形の様に動かす能力があるとreechoは見ている。一番初めに怪しいと思ったのは、従業員を2人連れて我が家を訪れた時のことである。その従業員2人が、やたらに社長の顔色ばかりを伺っていて、自分から何もしないし言わないのである。社長の指示が無ければ何一つしない操り人形の様な二人を見て、個人主義で自分勝手な傾向のある中国人が、ここまで上司の顔色を伺うのは変じゃないかと思ったのだ。その時は、まあ、それだけ社長の指示が絶対なのだな、と思ったに過ぎなかったが、社長と話をするにつれ、例えば、自分の娘には4歳の頃から太極拳の先生を付けて学ばせているとか、さすがに本人に超能力があるとまでは言わないけれども、充分にそれと分かる内容を見せたりする。太極拳なんて中国ではわざわざ個人レッスンを受けさせる代物では無く、日本でラジオ体操を学ぶ為に個人指導を受けさせるくらい変な話なのだが、あえてそう言う程に、何か奥があるものを学ばせているらしく、自分も娘も超能力者、と言っているとしかreechoには聞こえない。それでその力で何をしているのかと言うと、どうもreechoには「日本を乗っ取ること」しか見えないのだ。早い話が目的は敵を殺すことである。

中国の殺し合いをreechoは詳しく知らないけれども、中国には遠隔地から人を動かす能力を持つ人を利用して、何をするか全く窺い知れない恐さがあると思う。中国人がコネを重視するのは単に、自分がいつどの様に殺される可能性も完全に否定することが出来ないから、極力自分の敵になり難い、身元の確かな人間しか周辺(社内)に置きたくないと言う理由からだと思う。取引にしてもコネが最重視されるのは、強力な信頼関係の無い人間は一切信用出来ないと言う、極めて不確かな「殺し合い」の社会だからと考えさせられる。「何でそんなに人を信用するの?」とご丁寧に社長に怒られたりしてreechoも最近、やっと人を信用しないことが中国で最も大切なことだと思えて来る様になったのだが。優しいし、親切だし、とっても良い人だと思っていると、ある日突然殺される日がやって来て、えっあれは全部嘘だったの??なんて驚くことになるかもね。