2010年7月17日土曜日

みみっちく台湾旅行

講談社現代新書 佐々木瑞枝著「外国語としての日本語」を読んだ。韓国人が見せるような親しみを込めて書き進められている本なのだが。その中の175頁から下のような話がある。

 日本が台湾などで植民地政策をとった際、日本人は現地の人々に対して敬語で接することがあったのだろうか。私が台湾の日本語教育関係者に会ったとき、植民地時代に日本語を覚えたというある先生から、こういう話を聞かされた。
「われわれが耳から覚えた日本語は『こっちへ来い』『早く行け』『何の用だ』といった命令調のものでしたからね。日本語とはそういうものだと思いましたよ。それで同じことを日本人に言ったらひどくなぐられましてね。私には理由がさっぱりわからなかった。今なら、相手によって『こちらにおいでください』『こっちに来てください』『こっちに来て』など使い分けられますが……。『こっちに来い』はさすがに使えませんね」
 まさに赤面の至りだ。戦後はまだ終わっていない。こんな言葉の世界にも、日本が戦争で侵した傷跡が残っている。

というものだ。このように上下関係を生み出す道具になり得る日本語にも問題があるのだが。「日本語とはそういうもの」ではなく、日本人はそのように差別を好むのだと信じている台湾人が、今でも非常に多い。植民地支配に何の関わりも無い日本人ならまだ大丈夫かも知れないけれども、植民地支配の関係者だと分かると血相を変えて怒り狂う人も多い。自分が差別に反対することを懸命に訴えるとか、正に復讐のような形で、日本人に威張り散らして仕返しをしようとする人もいる。過去に馬鹿にされた屈辱を晴らそうと、日本人を蹴散らす態度をとる台湾人が意外に多い。韓国人に日本語を教えたことがあるけれども、これは韓国でも顕著で、反抗して威張り散らしながら、過去の日本を謝罪しろ、と日本から受けた被害を延々と訴え続けるのである。ただ過去の苦しみを日本人に知らしめる為だけに日本語を学んでいるような韓国人には、正直日本語を教えるのは間違いじゃないかと思ったりした。復讐の為に日本語を学ぶのはやめてくださいと言っても、日本人を懲らしめる為に日本語を学ぶ人が後を絶たないのは事実である。台湾で日本語教師になろうか、なんて甘いことを考えたこともあるけれども、韓国人のように一生懸命に反抗されながら教えるのは大変だろうな~と思った。日本語が難しすぎて教えるのが苦しいということもあるのだけれど。韓国も台湾も、日本から差別的な支配を受け、日本人を恨んでいることには何ら変わりは無いのである。

「台湾人をナメたたら叩き殺してやる!」くらいの勢いで日本人を睨みつける台湾人が実際に多いことを考えると、危機意識を持って接しなければ台湾人も恐いと思うべきであり。だだ、台北のドミトリーで鉢合わせした関西弁のお姉さんの話では、どうもreechoが台湾人に見えてしょうがないのだということで。そんなに日本人に対して反抗的に見えるのですか?みたいな(笑)。台湾人になりすまそうと思えばなりすますことが出来るくらいに馴染んでしまった様で、確かに台北では台湾人から中国語で道を尋ねられて困ったりしたけれど。私はまだ行き先も中国語も分からない日本人観光客なのでして。したり顔をして街に馴染むのも大概にしようと思ったス。マジで。

台湾は、方位磁石を持って歩かないと、太陽の位置から方角を推測しようと思っても難しいんじゃないかと思う。日差しが痛いくらいで直射日光に当たる時には非常に熱いけれども、日が当たらなければそれなりに涼しくもなり、雨が降ると寒くなることもあって、日本と全く変わらない気温と思う時もあった。reechoは激安300円台のヒラキの靴を履いて歩いたけれども、出来れば定価一万円以上の一流メーカー品を履いた方が疲れずに旅出来ると思う。
初日は、深夜0時から朝7時までたった25元の、台中市の警察署と言うか交番?(北區中正路440號)から西へ100mのインターネットカフェ大都會台中市中正店(中正路476號)で一泊した。館内禁煙と言うのに受付のお姉ちゃんから、警察に見つからなければこっそり吸って良いなんてことを言われるが。しかし。館内飲食物持込禁止なので、テーブルなんかに自前の食べ物を出すと即刻厳重注意or強制退去の宣告を受けることになる。ここはありとあらゆる場所を監視カメラで録画しているらしいので、食べ物を出したら即刻NGだと思った方が良い。台北駅前(中正区南陽街8號)にある網路高手(夜10時から朝10時まで1泊100元)などでは飲食物店内持ち込み自由・出入りも自由なのだけれども、飲食物の提供がメインのインターネットカフェでは、食べ物や飲み物を持ち込まれたら商売にならないので絶対に禁止ということらしい。館内禁煙と言ってもタバコを吸う人は多いので、タバコの煙が苦手な人はインターネットカフェは難しいと思う。ただ、台北のインターネットカフェは換気が猛烈に効いていて、窓全開の窓辺では、まるで外にいるように心地よく一泊出来た。

荷物が心配なら、台北駅北側のビルにある長距離バス発着所、臺北轉運站(公式HOME)下階の3時間10元のコインロッカーに預ければ良い(写真)。このコインロッカー、開ける時にそのまま引いても開かず、少し押さないと扉が開かない。知らないと使用後扉が開けられなくて困るんじゃないかと思った。reechoはロッカーの隣にあるクロネコヤマト集荷所のお姉さんに電話してもらったのだけれど、何か問題があったらロッカーの管理所に電話すると数分で係員が来て対応してくれる(希望したら日本語が話せる職員が来た)。普通は暗証番号が紙に印字されて出て来るのだけれど、ロール紙が切れると使用前に自分で6桁の暗証番号を入力したりしなければならず、結構ややこしいこともある。使用方法―日月潭の旅客センター地階の自転車レンタル店横には、日本では市営プールにしか無さそうな無料(10元が使用後返却される)のコインロッカーがある(写真)。
お土産に1個20元以下の安い小物が欲しい場合は、臺北轉運站に程近い、駅地下街の小物屋さんっていうか宝石屋さん?が便利と思う。「米羅精品」という名前で地下街の区画は156、営業時間は大体8:00~21:30。ビーズで出来たキーホルダー(10元~)などが可愛い。

駅では、長距離の鈍行列車の切符が買えなくてびっくりした。区間車(写真)の場合には、いちいち一区間(運務段)ごとに下車しなければ切符を買い求められない仕組みになっているらしい。運務段ごとに下車するのが面倒なら長距離バスに乗るのが正解だと思う。場合によっては一番安い鈍行列車よりも安い。曜日や時間帯によっても価格が変わるらしいのだけれど、reechoが乗った時(5月6日-木曜20:45発)は和欣客運で大人1人台北から台中まで(三排椅)210元だった。和欣客運の場合は、台北行きのバス停が台中駅付近に無く、台中から出るのはちょっとばかり厄介らしいのだが。最も安い時には台北-台中(三排椅)120元、台北-台南220元なんてこともある。週末予約無しでもバス会社を選ばなければ大抵乗れるし、長距離でもそれぞれの会社(和欣国光統聯)で30分毎に出る頻繁さ!そして、何より立ちっぱなしの心配が要らない。空調がいまいち(の車内)で窒息しそうだったけれども、和欣客運では個々の座席にテレビが設置(アームレスト内に収納)されていて自由に見られる。今年中に国光客運でも個人用テレビが設置(背もたれ後方に埋め込み)されるのだそうな。長距離バスでテレビを見るならイヤホン持参が必要不可欠。
台北駅の西側にある国光客運バス発着所のB棟(案内図)では、24時間チケット売り場が営業していて受付の職員が常駐しているし、監視カメラも何台か作動しているように見え、比較的安心して一泊することが出来る。セブンイレブンも近いし、台北で無料の野宿を希望するなら国光バス発着所B棟がお勧め。普通の男女が20人以上、明け方のバスを待ってベンチで宿泊している様子だった。飛行場でもなく、街中で野宿すると、嫌でも現地人っぽく見えるようになるのかも知れず。reechoみたいな命知らずな人はどうぞご勝手に台湾激安旅行を楽しんで下さい。

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