2011年4月15日金曜日

手切れ金

こちらの資料では、日本の貿易相手国として、紛れも無く中国大陸が輸出入共に世界一である。直接投資については、reechoのパソコンではエクセル文書が開けなくて見られないのだが(4/16追加:ExcelViewerをダウンロードすれば見られたのだった)、台湾による対外直接投資相手国は中国がダントツトップで、台湾の対中直接投資額の推移を見ると、2009年には実に83.8%の直接投資額が大陸に向かっている。地域別対中直接投資額を見ると、全世界の2.1%に過ぎなくても投資額は18億8100万ドル、これに対して同年日本の対中国大陸直接投資額は、41億0500万ドルで全世界の4%、日本から台湾への直接投資額は、2億3900万ドルでアジア全体の20%に過ぎない。確かに台湾にとって、未だに日本が世界最大の輸入相手国(2009年362億円)だが、日本にとっても金銭的に台湾は、中国大陸の2割以下の存在でしか無い。

それで問題なのは、今回の震災に対する、台湾からの義捐金総額が、国&地域別に見て経済力トップクラスのアメリカを差し置いて世界一になってしまったという事実である。4月12日のRocketNews(Serchina)によれば、官民合わせて106億9千万円、これが大陸から見るとかなりやばい(糟糕的)ことらしい。地震直後に義捐金が集まり始めた当初は、大陸でも「以前は日本から酷い目に合わされたけれども、今は可愛そうだから援助してあげたい」調の書き込みが多かったのだが、今では「誰があんな国に寄付するの?寄付する人って可笑しいと思う」調の書き込みが増え続けている。つまり、「こっちが酷い目に合わされたって言うのに、あんな奴らに寄付するなんて最低最悪!劣悪非道!」と、反日活動家の堪忍袋の緒が切れ始めているらしいのである。あんたどっちの味方なわけ??そんなに日本に肩入れするなら縁切るよ??的雰囲気で。でもね、知らないから騒いでいるんだと思うけど、台湾は四川大地震ではもっと多額の義捐金を大陸に送っていたんだよ。そりゃあ勿論、中国の情報が正しければ、の話だけれども。

こちらの情報によれば、四川大地震の直後に台湾政府は20億台湾元(約68億円)の支援計画を発表、2008年5月15日付の「中国時報」紙によると、台湾企業の義援金は計4億元(1元が15円ならば60億円)に達したと報じられたらしい。既にこの時点で民間全体で計5.6億人民元(⇒新華澳報)、物価の違いも大きいが、たった3日間で軽く150億円を超えた計算である。⇒2008-05-18大紀元

しかしながら。中国に寄付するとどういう事に成るかと言うと。

約8万7千人の死者・行方不明者を出した昨年5月の四川大地震で、中国史上最高額といわれる約767億元(約1兆600億円、中国民政省統計)の義援金が国内外から集まった。しかし、この大金が誰によってどう使われたのか、当局による説明はほとんどない。大学の研究チームが最近、「義援金の約8割が政府の臨時収入となった」との調査結果を発表したことが波紋を広げており、「強盗に遭った気分だ」などと反発する市民も少なくない。 「南京市のホームレスが手持ちの小銭をすべて街頭の募金箱に入れた」「河南省の老教師が長年ためた金を赤十字の口座に振り込んだ」。地震直後、こうした美談が連日メディアに報じられ、多くの人を感動させた。中国各地では募金活動が盛んとなり、義援金を送るために長蛇の列ができる銀行もあった。しかし、募金を受け付けた公的、民間機関はその後、使い道についての説明をほとんどしておらず、寄付をした人々の多くは自分のお金が実際に被災者に使われたのかに疑問を抱いているという。 清華大学NGO研究所の研究チームは半年以上をかけて、義援金の行方を追跡し、「総額の8割以上が中央や各地政府の財政に組み込まれた」との調査結論を発表した。各地政府が直接集めた寄付金がそのまま政府の“臨時収入”となったほか、中国赤十字、中国慈善会などの公益民間団体が集めた金も、大部分が政府に流れたという。「震災復興支援金」との名目で各地の予算に組み込まれているケースもあるが、実際の使途は不透明だという。(後略)【8月14日 産経】

だそうな。中国に寄付するのは更に残酷だと思って良いね。例え日本政府がどれだけ劣悪でも、中国に比べればまだマシと思えれば、今のところまだ中国に行きたがっている日本人でも我慢出来るのかな~~。台湾からの義捐金が、日本への「手切れ金」にならないことを祈るばかりの、小心者reechoである。

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